○いなべ市文化財保護事業費補助金交付要綱

平成17年2月10日

教育委員会告示第2号

(趣旨)

第1条 この要綱は、いなべ市に所在する文化財の保護又は活用等に関する事業に対して補助金を交付することに関し、いなべ市文化財保護条例(平成15年いなべ市条例第85号。以下「条例」という。)及びいなべ市文化財保護条例施行規則(平成15年いなべ市教育委員会規則第25号)並びにいなべ市補助金等交付規則(平成15年いなべ市規則第38号)に定めるもののほか、必要な事項について定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において文化財保護事業(以下「保護事業」という。)とは、文化財保護法(昭和25年法律第214号)に基づく国指定、三重県文化財保護条例(昭和32年三重県条例第72号)に基づく県指定及び条例に基づく市指定の文化財(未指定ではあるが、歴史的又は文化的価値の高いもので、いなべ市教育委員会が特に認めたものを含む。)を所有又は管理する者が、文化財の適正な保存管理とその活用を図り、もって文化財保護の充実に資することを目的として行う事業をいう。

(補助対象事業)

第3条 この補助金の交付の対象となる保護事業の種別と内容は、別表第1に掲げるものとし、事業費の総額が10万円以上のものとする。ただし、市長が特に必要と認めるときはこの限りでない。

(補助金の額)

第4条 保護事業にかかる補助の額は、別表第2に掲げるとおりとする。

2 前項の規定にかかわらず、市長が特に必要と認めた場合は、その限度を超えて補助することができる。

(補助金の交付の申請)

第5条 補助金の交付を受けようとする者(以下「補助事業者」という。)は、いなべ市文化財保護事業費補助金交付申請書(様式第1号)次の各号に掲げる書類を添付し、事業着手年度の7月末日までに市長に提出しなければならない。

(1) 文化財保護事業実施計画書(様式第2号)

(2) 文化財保護事業収支予算書(様式第3号)

(3) 工事の施工又は用具の補修等にあっては、実施設計書、図面、仕様書、写真

(4) 前各号に掲げるもののほか、必要と認められる書類

(補助金の交付の決定等)

第6条 市長は、前条又は第8条の申請を受理したときは、当該申請にかかる書類等を審査し、必要に応じて現地調査を行うものとする。

2 市長は、前項の審査等の結果、適当と認めたときは、いなべ市文化財保護事業費補助金交付決定(変更)通知書(様式第4号)により補助事業者に通知するものとする。

(補助金の交付の条件)

第7条 市長は、補助金の交付決定をする場合において、補助金の交付目的を達成するために、必要に応じて条件を付することができる。

(事業内容の変更)

第8条 補助事業者は、第6条の規定による交付決定がなされた後に保護事業の内容等を変更する場合には、いなべ市文化財保護事業費補助金交付変更申請書(様式第5号)を市長に提出しなければならない。

(完了の報告)

第9条 補助事業者は、保護事業の完了後、速やかにいなべ市文化財保護事業実績報告書(様式第6号)に次に掲げる書類を添付して、市長に提出しなければならない。

(1) 文化財保護事業収支決算書(様式第7号)

(2) 文化財保護事業成果表(様式第8号)及び写真等の資料

(3) 工事の施工又は用具の補修等にあっては、実施設計書、図面、仕様書

(4) 前各号に掲げるもののほか、必要と認められる書類

(補助金の交付等)

第10条 市長は、前条の報告を受理したときは、当該報告にかかる書類等を審査し、必要に応じて現地調査を行うものとする。

2 市長は、前項の審査等の結果適当と認めたときは、交付すべき補助金の額を確定し、補助事業者に通知するものとする。

3 前項の通知を受けた補助事業者が補助金の交付を受けようとするときは、いなべ市文化財保護事業費補助金交付請求書(様式第9号)を市長に提出しなければならない。

4 市長は、補助事業者が補助金の交付の目的を達成するために、特に必要と認めたときは、保護事業の完了前に補助金の全部又は一部を概算払又は前金払により交付することができる。

(交付決定の取り消し)

第11条 市長は、補助事業者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、補助金の交付決定の全部又は一部を取り消し又は変更することができる。

(1) 補助金を他の用途に使用し、又は不正に使用したとき。

(2) 補助金の交付決定に付した条件に従わなかったとき。

(3) 不正な手段によって補助金の交付を受けたとき。

(補助金の返還)

第12条 市長は、前条の規定によって補助金の交付決定の全部又は一部を取り消し又は変更したときは、既に交付した補助金の全部又は一部の返還を命ずるものとする。

(維持管理)

第13条 補助事業者は、当該補助金を受けた文化財の維持管理に万全を期さなければならない。

(財産の処分の制限)

第14条 補助事業者は、当該補助事業によって効用等の増加した財産を市長の承認を受けないで、交換又は譲渡し、若しくは貸し付け又は担保の用に供してはならない。

(文書等の経由)

第15条 この要綱によって市長に提出する文書等は、教育委員会を経由しなければならない。

(雑則)

第16条 この要綱に定めるもののほか、補助金の交付に関し必要な事項は、教育委員会が別に定める。

この要綱は、平成17年4月1日から施行する。

(令和3年4月2日教委告示第7号)

(施行期日)

1 この告示は、令和3年4月2日から施行する。

(経過措置)

2 この告示の施行の際、この告示による改正前の様式により調製した用紙で現に残存するものは、所要の修正を加えて、使用することができる。

別表第1(第3条関係)

文化財の種類

事業

内容

有形文化財及び有形民俗文化財

(1) 修理

解体、半解体修理、その他部分修理及び復元補修

剥落、腐食等防止

(2) 管理

防災設備の設置及び修繕

展示、収蔵施設の建設及び修繕

防虫、防蟻及びこれらの駆除

標識又は説明板の設置及び修繕

保存のための調査及び記録作成

環境整備

(3) 公開

会場整備、輸送

複製の製造

無形文化財及び無形民俗文化財

(4) 保存伝承

文書、写真、採譜等による記録作成保存

伝承者養成、伝承事業の実施継続

(5) 用具補修

使用する用具等の補修

(6) 公開

移動輸送

史跡、名勝、天然記念物

(7) 管理保存

環境整備

管理に必要な施設の設置(防災設備の設置及び修繕、標識又は説明板の設置及び修繕、地質又は鉱物展示設備の設置及び修繕等)

保存のための調査及び記録作成

天然記念物の保護増殖及び衰亡防止

(8) 復旧

保存上必要な復旧、復元

(9) 修理

解体、半解体修理、その他部分修理

別表第2(第4条関係)

事業区分

補助率

補助限度額(単位:円)

国、県の補助事業(補助残額の)

市単独補助事業(補助対象経費の)

別表第1に掲げる(1)の事業

2分の1以内

3分の2以内

500,000

別表第1に掲げる(2)の事業

2分の1以内

3分の2以内

500,000

別表第1に掲げる(3)の事業

2分の1以内

2分の1以内

100,000

別表第1に掲げる(4)の事業

2分の1以内

3分の2以内

200,000

別表第1に掲げる(5)の事業

2分の1以内

3分の2以内

200,000

別表第1に掲げる(6)の事業

2分の1以内

2分の1以内

100,000

別表第1に掲げる(7)の事業

2分の1以内

3分の2以内

500,000

別表第1に掲げる(8)の事業

2分の1以内

3分の2以内

500,000

別表第1に掲げる(9)の事業

2分の1以内

3分の2以内

500,000

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いなべ市文化財保護事業費補助金交付要綱

平成17年2月10日 教育委員会告示第2号

(令和3年4月2日施行)