○いなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金交付要綱
令和6年8月28日
告示第123号
(趣旨)
第1条 この要綱は、本市における再生可能エネルギーの利用を促進し、温室効果ガスの排出削減を図るため、予算の範囲内でいなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金(以下「補助金」という。)を交付するものとし、その交付に関し、いなべ市補助金等交付規則(平成15年いなべ市規則第38号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(1) 太陽光発電設備 太陽光を利用して電力を発生させる設備及びパワーコンディショナー、架台その他これに附属する設備をいう。
(2) 蓄電池 充電を行うことで電気を蓄え、繰り返し使用することができる電池(二次電池)をいう。
(3) エネルギー起源二酸化炭素 燃料の燃焼で発生し、排出される二酸化炭素をいう。
(4) 環境価値 温室効果ガスの排出の削減又は吸収という環境の保全に関する付加価値をいう。
(1) 太陽光発電設備
ア 商用化され、導入実績があるものであること。
イ 中古設備ではないこと。
ウ リース設備ではないこと。
エ 増設設備でないこと。
オ 買替設備でないこと。
カ 発電出力が10キロワット以上であること。
キ 建物の屋根に設置するものであること。
(2) 蓄電池設備
ア 前号に掲げる太陽光発電設備と同時に設置する附帯設備であること。
イ 商用化され、導入実績があるものであること。
ウ 中古設備ではないこと。
エ リース設備ではないこと。
オ 増設設備でないこと。
カ 買替設備でないこと。
キ 太陽光発電設備によって発電した電気を蓄電するものであり、平時において充放電を繰り返すことを前提とした設備であること。
ク 停電時のみに利用する非常用予備電源でないこと。
ケ 定置用であること。
コ 4,800アンペアーアワー・セル以上であり、桑名市火災予防条例(平成16年桑名市条例第163号)第13条で定める安全基準の対象となるものであること。
サ 1キロワットアワー当たり160,000円(工事費込み・税抜き)以下であること。
(補助事業者)
第4条 補助金の交付の対象となるもの(以下「補助事業者」という。)は、次の各号に掲げる要件の全てを満たす法人(人格のない社団等を含む。以下同じ。)又は個人事業主とする。
(1) 市内において自らが事業を営む建物を有する事務所又は事業所(以下「事務所等」という。)に補助対象設備を設置するものであること。
(2) 補助対象設備を設置する事務所等の建物及び当該建物の敷地を自ら所有しているものであること。ただし、補助対象設備を設置するものとの関係が次のいずれかに該当するものが所有している場合は、この限りでない。
ア 補助対象設備を設置するものが法人の場合にあっては、当該法人の役員、子会社又は親会社
イ 補助対象設備を設置するものが個人事業主の場合にあっては、当該事業主の配偶者又は1親等内の血族
(3) いなべ市税条例(平成15年いなべ市条例第48号)第3条に掲げる市税を滞納していないものであること。
(4) 補助対象設備について、国、地方公共団体等から他の補助等を受けていないものであること。
(5) 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「再エネ特措法」という。)に基づくFIT制度又はFIP制度の認定を取得しないものであること。
(6) 電気事業法(昭和39年法律第170号)第2条第1項第5号ロに規定する接続供給(自己託送)を行わないものであること。
(7) 資源エネルギー庁が策定する再エネ特措法に基づく事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)に定める遵守事項(専らFITの認定を受けた者に対するものを除く。)を遵守できるものであること。
(8) 発電した電力量の50パーセント以上を申請した事務所等において自ら消費するものであること。
(9) 補助対象設備の設置によって得られる環境価値のうち、需要家に供給を行った電力量に紐づく環境価値を需要家に帰属させることができるものであること。
(10) 減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)に定める法定耐用年数(以下「法定耐用年数」という。)を経過するまでの間、当該補助金により取得した温室効果ガス排出削減効果についてJ―クレジット制度への登録を行わないものであること。
(11) いなべ市暴力団排除条例(平成23年いなべ市条例第1号)第2条第1号及び第2号に該当しないものであること。
(補助対象経費)
第5条 補助金の交付の対象となる経費は、補助対象設備の購入費用及び設置に係る工事費用(税抜き)とする。ただし、当該補助金の交付の決定を受けた日以降に着手する工事に限る。
(1) 太陽光発電設備
50,000円と1キロワット当たりの購入費用(工事費込み・税抜き)とを比較して少ない方の額に発電出力(キロワット表示の小数点以下切捨て)を乗じた額(1,000円未満切捨て)とする。ただし、乗じることのできる発電出力の上限は、100キロワットとする。
(2) 蓄電池設備
53,000円と1キロワットアワー当たりの蓄電池の価格(工事費込み・税抜き)の3分の1の額(1,000円未満切捨て)とを比較して少ない方の額に蓄電池容量(キロワットアワー表示の小数点第2位以下切捨て)を乗じた額(1,000円未満切捨て)とする。ただし、乗じることのできる蓄電池容量の上限は、50キロワットアワーとする。
2 補助金を交付することができる回数は、同一の補助事業者につき1回を限度とする。
(補助金の交付申請)
第7条 補助事業者は、補助金の交付を受けようとするときは、いなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金交付申請書(様式第1号。以下「補助金交付申請書」という。)に、次に掲げる書類を添付して、市長に提出しなければならない。
(1) 補助事業者の登記事項証明書(法人でない場合は、事業主の住民票の写し及び確定申告書の写し)
(2) 補助対象設備を設置する事務所等の建物及び当該建物の敷地の土地の登記事項証明書並びに土地の公図
(3) 事務所等付近の見取図及び敷地内の見取図
(4) 補助対象設備の設置場所の見取図
(5) 市税の納税証明書(滞納がないことの証明)
(6) 補助対象設備の仕様書
(7) 補助対象設備の設置に係る見積書の写し
(8) 写真(補助対象設備を設置する前の状況が分かるもの)
(9) 誓約書(申請者用)及び誓約書(施工業者用)
(10) 補助対象設備で発電する電力の消費量計画書
(11) 小売電気事業者と契約している買電プランの種類及び契約電力が分かる契約書の写し並びに直近1か月の電気代の明細が分かる請求書及び領収書の写し
(12) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める書類
2 市長は、補助金を交付することが不適当と認めたときは、いなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金不交付決定通知書(様式第3号)により、その理由を付して補助事業者に通知するものとする。
3 市長は、規則第5条の規定により、交付の条件を付することができる。
(1) 設置する太陽光発電設備等の契約書、変更契約書又は見積書の写し
(2) その他市長が必要と認める書類
2 補助対象設備の設置を中止し、又は申請の取下げをしようとするときは、いなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金中止(取下げ)承認申請書(様式第5号)を市長に提出しなければならない。
4 市長は、前項の通知に際して、必要に応じ、条件を付することができる。
(状況報告書)
第10条 市長は、必要と認めるときは、補助事業者に対して、事業の進捗状況その他必要な事項について、報告をさせ、又は検査を行うことができる。
(実績報告書)
第11条 補助事業者は、補助対象設備の設置が完了(中止を含む。)したときは、補助事業の完了の日から30日を経過した日又は当該補助事業に係る交付の決定を受けた日の属する年度の1月末日のいずれか早い日までに、いなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金完了実績報告書(様式第7号。以下「完了実績報告書」という。)に、次に掲げる書類を添付して、市長に提出しなければならない。
(1) 補助対象設備の設置に係る契約書及び領収書の写し
(2) 補助対象設備の保証書の写し
(3) 電力会社との接続契約書及び売(買)電契約書等の写し
(4) 補助対象設備の設置状況を把握できる写真
(5) 製造メーカー名、製造年月等が記載された設備のラベル写真
(6) 蓄電池設備設置(変更)届出書の写し(消防署の受付印等があるもの)
(7) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める書類
3 市長は、補助対象者に交付すべき補助金の額を再確定した場合において、その額を超える補助金が既に交付されているときは、その超える部分の補助金の返還を命ずるものとする。
(財産の処分)
第15条 補助金の交付を受けたもの(以下「交付者」という。)は、補助金により取得した補助対象設備を、法定耐用年数の期間内において市長の承認を受けないで、補助金の交付目的に反して使用し、売却し、譲渡し、交換し、貸与し、廃棄し、又は担保に供し(以下「財産処分等」という。)てはならない。
2 交付者は、法定耐用年数の期間内において、補助対象設備を財産処分等するときは、あらかじめいなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金財産処分等承認申請書(様式第10号)を市長に提出し、その承認を受けなければならない。ただし、天災その他自己の責めに帰すべき事由以外の事由により補助対象設備を財産処分等する場合は、事後に当該申請書を提出することができるものとする。
4 交付者は、前項の規定により承認を受けて補助対象設備を財産処分等した場合において、市長の命令があったときは、交付を受けた補助金の全部又は一部を返還しなければならない。
(交付決定の取消等)
第16条 市長は、交付者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、交付決定の全部又は一部を取り消すものとする。
(1) 法令等又は法令等に基づく市長の処分若しくは指示に従わないとき。
(2) 偽りその他不正の手段により補助金の交付を受けたとき。
(3) 補助金を補助事業以外の用途に使用したとき。
(4) 前各号に掲げるもののほか、補助金等の使用が不適当と認めたとき。
2 市長は、前項の取消しを行った場合において、既に当該取消しに係る部分に関し補助金が交付されているときは、期限を定めて返還を命ずるものとする。
(自家消費割合の報告)
第17条 交付者は、補助事業の完了の日の属する年度の翌年度から3年間を対象としたいなべ市太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金自家消費割合報告書(様式第12号。以下「自家消費割合報告書」という。)に、次に掲げる書類を添付して、市長に提出しなければならない。
(1) 発電量、買電量、売電量、自家消費量、自家消費割合及び売電収入が分かる書類
(2) その他市長が必要と認める書類
2 前項の報告の期限は、報告対象年度の翌年度の7月31日までとし、計3回報告するものとする。
(現地調査等)
第18条 市長は、補助金の交付業務の適正かつ円滑な運営を図るため、必要に応じて現地調査等を行うことができる。
2 市長は、交付者に対し、必要に応じて事業の成果を示すデータの提供その他の協力を求めることができる。
(書類の保存期間)
第19条 交付者が当該補助金に係る書類を保存する期間は、補助事業の完了の日の属する年度の翌年度から起算して10年間とする。
2 前項の規定にかかわらず、補助対象設備について法定耐用年数の期間を経過しない場合においては、当該法定耐用年数期間の末日の属する年度の末日までとする。
(雑則)
第20条 この要綱に定めるもののほか、補助金の交付に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この要綱は、令和6年8月28日から施行する。