○いなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例

平成18年3月22日

条例第8号

いなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例(平成15年いなべ市条例第91号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この条例は、ひとり親家庭等の児童について就学金を支給することにより、その家庭の経済的助成と児童の就学意欲の助長を図ることを目的とする。

(就学金の趣旨)

第2条 就学金は、ひとり親家庭等の児童の就学心を向上し、心身の健やかな育成に寄与することを趣旨として支給されるものであって、その支給を受けた者は、これをその趣旨に従って用いなければならない。

(定義)

第3条 この条例において「児童」とは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までにある者で、次の各号のいずれかに該当する者をいう。

(1) 保育園(所)、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、高等専門学校又は専修学校に現に在学する者

(2) 特別支援学校の幼稚部、小学部、中学部又は高等部に現に在学する者

2 この条例において「父」には、母が児童を懐胎した当時婚姻の届出をしていないが、その母と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含み、「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、「婚姻」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする。

3 この条例において「ひとり親家庭」とは、次の各号のいずれかに該当する児童の父又は母がその児童を監護する家庭をいう。ただし、当該児童が児童を監護しない父又は母(別表に定める程度の障害の状態にあるときを除く。)と生計を同じくしているとき、及び父又は母の配偶者(別表に定める程度の障害の状態にある時を除く。)に養育されているときを除く。

(1) 父又は母が死亡した児童

(2) 父母が婚姻を解消した児童

(3) 父又は母が別表に定める程度の障害の状態にある児童

(4) 父又は母の生死が明らかでない児童

(5) 父又は母が引き続き1年以上遺棄している児童

(6) 父又は母が配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第10条第1項の規定による命令(母又は父の申立てにより発せられたものに限る。)を受けた児童

(7) 父又は母が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童

(8) 母が婚姻によらないで懐胎した児童

(9) 前号に該当するかどうか明らかでない児童

4 この条例において「養育者」とは、次の各号に掲げる児童と同居して、これを監護し、かつ、その生計を主として維持する者であって、父及び母並びに児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の4第1項に規定する里親以外のものをいう。

(1) 父及び母が死亡した児童

(2) 父及び母が監護しない前項の各号に掲げる児童

(対象者)

第4条 この条例により就学金の支給を受けることができる者(以下「対象者」という。)は、いなべ市の住民基本台帳に記録されている者で、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) ひとり親家庭の父又は母

(2) 養育者

2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、対象としない。

(1) 前項各号に掲げる者の前年の所得が、児童扶養手当法(昭和36年法律第238号)第9条の2の規定による政令で定める額以上であるとき。

(2) ひとり親家庭に当該児童の兄又は姉で前号に定める額以上の所得があり、かつ、20歳以上の者があるとき。ただし、その者が別表に定める程度の障害の状態にあるとき(これらに準ずる状態にあるものを含む。)、又は前条第1項第2号に規定する者があるときは、この限りでない。

(3) 児童が社会福祉法(昭和26年法律第45号)第2条第2項第2号(通園施設を除く。)、第4号及び第5号に定める施設に入所したとき。

(4) 前各号に規定するもののほか、就学金の支給について、市長が不適当と認めるとき。

(就学金の額)

第5条 就学金は、月を単位として支給するものとし、その額は、ひとり親家庭等の児童1人につき、保育園(所)、幼稚園、幼稚部、小学校及び小学部にあっては2,000円、中学校及び中学部にあっては3,000円、高等学校、高等部、高等専門学校の在学3年まで及び専修学校高等課程にあっては5,000円とする。

(認定)

第6条 就学金の支給要件に該当する者(以下「受給資格者」という。)が、就学金の支給を受けようとするときは、その受給資格及び就学金の額について、市長の認定を受けなければならない。

2 前項の認定を受けた者が、就学金の支給要件に該当しなくなった後再びその要件に該当するに至った場合において、その該当するに至った後の期間に係る就学金の支給を受けようとするときも、前項と同様とする。

(支給期間及び支給期月)

第7条 就学金の支給対象月は、受給資格者が前条の規定による認定の請求をした日の属する月の翌月から、就学金を支給すべき事由が消滅した日の属する月までとする。

2 受給資格者が、災害その他やむを得ない理由により前条の規定による認定の請求をすることができなかった場合において、その理由がやんだ後15日以内にその請求をしたときは、就学金の支給は、前項の規定にかかわらず、受給資格者がやむを得ない理由により認定の請求をすることができなくなった日の属する月の翌月から始める。

3 就学金は、毎年10月及び4月の2期に、それぞれの前月までの分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであった就学金又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の就学金は、その支払期月でない月であっても、支払うものとする。

(支給の制限)

第8条 就学金は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その額の全部又は一部を支給しないことができる。

(1) 受給資格者が、正当な理由がなくて、第14条第1項の規定による指示に従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に応じなかったとき。

(2) 受給資格者が、正当な理由がなくて第14条第2項の規定による当該職員の診断を拒んだとき。

(3) 受給資格者が、当該児童の監護又は養育を著しく怠っているとき。

(支給の一時差止め)

第9条 就学金の支給を受けている者が、正当な理由なく、第13条の規定による届出をせず、又は書類を提出しないときは、就学金の支払を一時差し止めることができる。

(未支払の就学金)

第10条 就学金の受給資格者が死亡した場合において、その死亡した者に支払うべき就学金で、まだその者に支払っていなかったものがあるときは、新たに第4条に定める要件に該当するに至った者にその未支払の就学金を支払うことができる。

(就学金の返還)

第11条 市長は、偽りその他不正の手段により就学金の支給を受けた者があるときは、その者に対し既に支給した就学金の全部又は一部の返還を命ずることができる。

(譲渡及び担保の禁止)

第12条 就学金の支給を受ける権利は、譲渡し、又は担保に供してはならない。

(届出)

第13条 就学金の支給を受けている者は、規則の定めるところにより、市長に対し、規則で定める事項を届け出し、かつ、規則で定める書類を提出しなければならない。

(調査)

第14条 市長は、必要があると認めるときは、受給資格者に対して、受給資格の有無及び就学金の額の決定のために必要な事項に関する書類を提出すべきことを指示し、又は当該職員にこれらの事項に関し受給資格者、当該児童その他の関係人に質問させることができる。

2 市長は、必要があると認めるときは、別表に定める程度の障害の状態にあることにより、就学金が支給される受給資格者に対して、当該職員にその者の障害の状態をその指定する医師により診断させることができる。

3 前2項の規定によって質問又は診断を行う当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

(就学金の支払の調整)

第15条 就学金を支給すべきでないにもかかわらず、就学金の支払が行われたときは、その支払われた就学金は、その後に支払うべき就学金がある者については、その者にその後に支払うべき就学金の内払とみなし、その後に支払うべき就学金がない者にあっては、当該就学金を速やかに市に返還しなければならない。

(委任)

第16条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成18年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、いなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例(平成15年いなべ市条例第91号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成19年3月22日条例第3号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(平成21年3月25日条例第10号)

(施行期日)

1 この条例は、平成21年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に改正前のいなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例の規定により就学金の支給を受けている者(高等専門学校の在学4年以上、専修学校専門課程、短期大学又は大学に在学する児童を対象者とする者に限る。)に対する就学金については、改正後のいなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(平成24年3月23日条例第2号)

この条例は、公布の日から施行し、第1条の規定による改正後のいなべ市議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の規定、第2条の規定による改正後のいなべ市モーテル類似旅館建築等の規制に関する条例の規定、第3条の規定による改正後のいなべ市消防団員等公務災害補償条例の規定、第4条の規定による改正後のいなべ市障害者活動支援センター条例の規定及び第5条の規定による改正後のいなべ市重度障害者生活支援センター条例の規定は、平成23年10月1日から適用する。ただし、第6条、第7条、第8条、第9条及び第10条の改正規定は、平成24年4月1日から施行する。

(平成24年12月21日条例第31号)

この条例は、公布の日から施行し、改正後のいなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例の規定は、平成24年8月1日から適用する。

(平成25年12月25日条例第30号)

この条例は、平成26年1月3日から施行する。

別表(第3条、第4条、第14条関係)

1 両眼の視力の和が0.04以下のもの

2 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの

3 両上肢の機能に著しい障害を有するもの

4 両上肢のすべての指を欠くもの

5 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの

6 両下肢の機能に著しい障害を有するもの

7 両下肢を足関節以上で欠くもの

8 体幹の機能にすわっていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの

9 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働することを不能ならしめ、かつ、常時の介護を必要とする程度の障害を有するもの

10 精神に労働することを不能ならしめ、かつ、常時の監視又は介護を必要とする程度の障害を有するもの

11 傷病が治らないで、身体の機能又は精神に、労働することを不能ならしめ、かつ、長期にわたる高度の安静と常時の監視又は介護を必要とする程度の障害を有するものであって、市長が定めるもの

(備考) 視力の測定は、万国式試視力表によるものとし、屈折異常があるものについては、矯正視力によって測定する。

いなべ市ひとり親家庭等就学金支給条例

平成18年3月22日 条例第8号

(平成26年1月3日施行)