○いなべ市農地移動適正化あっせん基準

平成16年1月9日

農業委員会告示第2号

(農用地等の権利を取得させるべき者)

第1 農用地等(農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号。以下「法」という。)第6条第1項に基づき指定された農業振興地域内にある農用地(法第3条に定める農用地等をいう。)及びそのような農用地等とすることが適当な土地。以下同じ)の権利を取得させるべき者は次のとおりとする。

1 農業を営む者で次に掲げる要件をそなえている者

(1) 専ら又は主としてその農業経営に従事すると認められた青壮年の家族農業従事者(農業生産法人にあっては、常時従事者たる構成員)がいること。

(2) その者が現に農業に従事している農業経営の経営主又はその農業経営の後継者又は新規就農希望者であって、かつ、農業によって自立しようとする意欲と能力を有すると認められること。農業生産法人にあっては、理事等業務執行権を有する構成員の大部分の者が、当該法人を自立経営に準ずる法人に志向させる意欲と能力を有すると認められること。

(3) その者が農業経営の経営主であって年齢60歳以上であるときは、その後継者が現に農業に従事しているか、又は近く従事する見込みがあると認められること。農業生産法人にあっては、理事等業務執行権を有する常時従事者たる構成員の多くが年齢60歳以上であるときは、その業務執行権を継承できると認められる年齢50歳以下の構成員又は構成員の一般継承人が、現にその法人の農業に従事しているか、又は近く従事する見込みがあると認められること。

(4) その農業経営における当該農用地等の権利取得後の経営面積(農業生産法人にあっては、その経営面積を、その常時従事者たる構成員の属する世帯の数で除した面積。畜産経営、養鶏経営又は肉用牛肥育経営に係る施設の用に供される土地にあっては、飼養規模、以下同じ。)が、次に該当する場合を除き、別表1に掲げる作物及び経営形態別基準面積(畜産経営、養鶏経営又は肉用牛肥育経営に係る施設の用に供される土地にあっては、基準飼養規模。以下「基準面積」という。)を超えるものであること。

ア)農用地等を交換する場合で、当事者の一方の経営面積が基準面積に達していないが、他方の当事者の経営面積が基準面積を超えているか、又はその交換の結果超えることになり、かつ、その経営農用地等の集団化に著しく寄与すると認められる場合

イ)その者が取得する当該農用地等において、花き栽培等集約的経営が行われる場合で、その者の現に所有する農用地等において、その経営を行うことが不適当であり、かつ、近くその者の経営面積が基準面積に達する見込みがあると認められる場合

ウ)権利を取得させるべき者が新規就農希望者(新たに農業経営を行おうとする者(その世帯主の農業経営の移譲により新たに農業経営を行おうとする者を除く。)をいう。)である場合

エ)基準面積の定めの無い経営形態であって、地域における平均経営面積を超える場合

(5) その農業経営の資本装備が農用地等の効率的利用の観点からみて、適当な水準であるか、又は近く適当な水準になる見込みがあると認められること。

(6) その者が取得する農用地等を農業振興地域整備計画に定める農用地利用計画に従って利用することが確実であると認められること。

2 財団法人三重県農林水産支援センター(以下「支援センター」という。)

3 農業者年金基金

4 農振法第3条第4号の農業用施設の用に供される土地(整備してこれらの施設の用に供される土地とすることが適当な土地を含む。)であって、農業者の共同利用に供されるものについては、農業協同組合、農業協同組合連合会、農事組合法人又は農地法施行令(昭和27年政令第445号)第1条の3第1項第4号の2に規定する法人(以下「農協等」という。)

(あっせん順位)

第2 農用地の権利を取得させるべき者に対するあっせんの順位は、次のとおりとする。

1 農業を営む者を第1順位とし、この場合、認定農業者を優先してあっせんする。農用地等の権利を取得させるべき農業を営む者が2人以上いる場合は、次に掲げる事項を総合的に検討のうえ、あっせん順位を定めるものとする。

(1) 農用地等の権利の取得後における経営面積と別表2の経営規模拡大目標面積(畜産経営に係る施設の用に供される土地にあっては目標飼養規模)との格差が小さい者に対して優先的にあっせんするものとする。

(2) 農業振興地域整備計画書において育成しようとする農業経営を行おうとする者に対して、優先的にあっせんするものとする。

(3) あっせんすべき農用地等の位置、その他利用条件からみて、その農用地等を最も効率的に利用することができると認められる者に対して優先的にあっせんするものとする。

(4) 農用地等の集団化に資する程度が最も大きいと認められる者に対して優先的にあっせんするものとする。

(5) 地域農業の中核的な担い手の育成、確保を図るため最も適当と認められる者に対して優先的にあっせんするものとする。

2 農業を営む者に対するあっせんが不成立の場合、又は農業に営む者にあっせんするよりも、支援センターにあっせんするほうが農地保有の合理化に著しく寄与すると認められる場合には、支援センターにあっせんするものとする。

3 農業を営む者に対するあっせんが不成立であって、あっせんに係る農用地等が、離農希望者の申出によるものであり、かつ、農業者年金基金又は農協等にあっせんすることが適当であると認められる場合には、農業者年金基金又は農協等にあっせんするものとする。

(特別基準)

第3 交換分合事業、圃場整備事業、農用地開発事業、経営構造対策事業等の事業実施計画において、第1及び第2の基準によりあっせんを行った場合において、その序業目的の達成が困難になると認められる場合には、その基準に係わらず、その事業実施計画に即したあっせんをするものとする。

(適用範囲)

第4 農用地等の交換で、そのいずれか一方の農用地等が農用地区域外に存する場合には第1、第2、第3の要件は、農用地区域内に存する農用地等の権利を取得させるべき者についてのみ適用するものとする。

この基準は、三重県知事の認定のあった日から適用する。

別表1 基準面積

作物

適用地域

基準面積

水稲中心

北勢町

71a

員弁町

80a

大安町

67a

藤原町

115a

 

 

別表2 目標面積

作物

適用地域

目標面積

水稲中心

北勢町

2700a

員弁町

2700a

大安町

2700a

藤原町

2200a

 

 

※別表1、2の面積については、新市の基本構想が作成されるまで、それぞれ地域毎に適用するものとする。

いなべ市農地移動適正化あっせん基準

平成16年1月9日 農業委員会告示第2号

(平成16年1月9日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第1章 農業委員会
沿革情報
平成16年1月9日 農業委員会告示第2号