○いなべ市環境美化条例

平成15年12月1日

条例第109号

(目的)

第1条 この条例は、いなべ市環境基本条例(平成15年いなべ市条例第104号)の精神にのっとり、地域自治体間の共通認識のもと、人の活動により生じる廃棄物の適正な処理並びに公共の場所等の美化及び緑化を推進することにより、環境への負荷を低減し、現在及び将来の市民等の安全、健康で文化的な生活の確保及び良好な環境の保全に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 廃棄物等 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)第2条第1項に規定する廃棄物並びに人の活動により排出される物であり、所有者、占有者又は管理する者の意思や取引価格の有無にかかわらず周辺の生活環境に影響をおよぼすおそれがあり、又は地域環境の美観を損ね、若しくは市民等に不快感をいだかせるものをいう。

(2) 公共の場所 公園、道路、河川、広場その他の公共の場所をいう。

(3) 地域自治体 いなべ市、桑名市、木曽岬町及び東員町をいう。

(4) 市民等 市内に居住し、若しくは滞在し、又は通過する者をいう。

(5) 事業者 市内で事業を行うすべての者をいう。

(6) 土地所有者等 土地又は建物を所有し、占有し、又は管理する者をいう。

(7) 空き地等 現に人が使用していない土地又は林地をいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、廃棄物の不法な投棄、放置又は散乱(以下「投棄等」という。)の防止並びに公共の場所の美化及び緑化の推進について必要な施策を総合的に実施するものとする。

(市民等の責務)

第4条 市民等は、自ら生じさせた廃棄物を不法に投棄等することなく、適正に処理しなければならない。

2 市民等は、自ら積極的に環境美化意識の高揚を図り、地域の良好な環境保持に努めなければならない。

3 市民等は、この条例の目的を達成するため、市が実施する施策に協力しなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、環境美化について、従業員に対する意識の啓発を図るとともに、当該事業所及びその周辺その他の事業活動を行う地域において、環境美化活動に努めなければならない。

2 事業者は、その製造、加工又は販売により生じた物が、不法に投棄等されることのないよう、市民等に対する意識の啓発その他必要な措置を講じなければならない。

3 事業者は、この条例の目的を達成するため、市が実施する施策に協力しなければならない。

(土地所有者等の責務)

第6条 土地所有者等は、その所有し、占有し、又は管理する土地又は建物に廃棄物が投棄等されないよう必要な措置を講じるとともに、環境美化及び緑化に努めなければならない。

2 土地所有者等は、この条例の目的を達成するため、市が実施する施策に協力しなければならない。

(廃棄物の不法な投棄等の禁止)

第7条 何人も、みだりに廃棄物を公共の場所及び他人が所有し、占有し、又は管理する場所に投棄等をしてはならない。

(焼却の禁止)

第8条 何人も、焼却に伴うばい煙、悪臭又は有害物質の発生のおそれのある廃棄物を焼却してはならない。ただし、法第16条の2各号に掲げる方法により廃棄物を焼却した場合は、この限りでない。

(飼い犬のふんの放置の禁止)

第9条 飼い犬の所有者又は管理者は、当該飼い犬が公共の場所又は他人が所有し、占有し、又は管理する場所においてふんを排せつしたときは、当該ふんを回収しなければならない。

(回収容器の設置及び管理等)

第10条 自動販売機により飲食料を販売する者は、その販売によって生じる空き缶等(缶、びんその他の飲食料の収納に用いられた容器をいう。以下同じ。)が公共の場所及び他人が所有し、占有し、又は管理する場所に投棄等されないように回収容器を設置し、これを適正に管理しなければならない。

2 前項の規定により回収容器を設置した事業者は、回収した空き缶等の再資源化に努めなければならない。

(空き地等の管理)

第11条 空き地等を所有し、占有し、又は管理する者は、繁茂する雑草、枯れ草等を放置し、又は廃棄物を不法に投棄等をされ、周辺の生活環境を損なうことのないよう適正に管理しなければならない。

(環境美化施策の実施)

第12条 市長は、公共の場所の美化及び緑化を促進するため、環境美化施策を実施するものとする。

(環境美化推進地区の指定)

第13条 市長は、前条の施策を実施する区域を環境美化推進区域として指定することができる。

(不法投棄等の防止及び監視施策の実施)

第14条 市長は、廃棄物の不法な投棄等の防止及び監視対策の推進を図るため、必要な施策を実施するものとする。

(指導又は勧告)

第15条 市長は、第7条第8条第9条第10条第1項及び第11条の規定に違反した者に対し、廃棄物の回収、回収容器の設置その他の必要な措置を講じるよう指導又は勧告することができる。

(措置命令)

第16条 市長は、第7条第8条第9条第10条第1項及び第11条の規定に違反した者が、正当な理由なく前条の規定による指導又は勧告に従わないときは、履行期限を定めて、改善その他必要な措置を講じるよう命令することができる。

(公表)

第17条 市長は、前条に規定する措置命令を受けた者が、正当な理由なくその命令に従わないときは、その旨を公表することができる。

(代執行)

第18条 市長は、第16条の規定による措置命令を受け、履行期限を過ぎてもなおこれを履行しないときは、当該措置を代執行することができるものとし、その費用は当該措置命令を受けた者から徴収する。

(立入調査)

第19条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、市長が指定する職員に、廃棄物が不法に投棄等している土地又は建物に立ち入り、必要な調査をさせることができる。

2 前項の規定により立入調査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(委任)

第20条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第21条 第10条第1項又は第11条の規定に違反した者が、第16条の規定による命令に従わなかった者は、10万円以下の罰金に処する。

(両罰規定)

第22条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、その使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年12月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の員弁町環境美化条例(平成14年員弁町条例第2号)(以下「合併前の条例」という。)の規定に基づきなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成17年9月27日条例第18号)

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 この条例による改正後のいなべ市環境美化条例の規定は、平成16年12月6日から適用する。

いなべ市環境美化条例

平成15年12月1日 条例第109号

(平成17年9月27日施行)