○いなべ市放置自動車の発生の防止及び適正処理に関する条例

平成15年12月1日

条例第107号

(目的)

第1条 この条例は、放置自動車の発生の防止及び適正な処理に関し必要な事項を定め、放置自動車により生ずる障害を除去することにより、地域の美観を保持し、市民の快適な生活環境の保全を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 自動車 道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車をいう。

(2) 放置 自動車が正当な権原に基づき置くことを認められた場所以外の場所に相当期間置かれていることをいう。

(3) 放置自動車 市が所有し、又は管理する土地において放置されている自動車をいう。

(4) 事業者等 自動車の販売、整備又は解体を業として行っているもの及びそれらの者団体をいう。

(5) 所有者等 自動車の所有権、占有権若しくは使用権を有する者又は自動車を放置し、若しくは放置させた者をいう。

(6) 廃物 放置自動車が自動車として本来の用に供することが困難な状態にあり、かつ、不要物として認められるものをいう。

(市の責務)

第3条 市は、放置自動車の発生の防止に関する啓発及び広報活動その他必要な施策を講ずるものとする。

(事業者等の責務)

第4条 事業者等は、自動車が放置自動車とならないような適切な措置を講ずるとともに、市が前条の規定により実施する施策に協力しなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民(市の区域内において自動車を所有し、又は使用する者を含む。)は、市が講ずる放置自動車の発生の防止に関する施策に協力しなければならない。

2 土地の所有者又は管理者は、当該土地に自動車が放置されることのないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(放置の禁止)

第6条 何人も、正当な理由なく自動車を放置し、若しくは放置させ、又はこれらを放置し、若しくは放置させようとする者に協力してはならない。

(通報者)

第7条 放置されている自動車を発見した者は、市長にその旨を通報するよう努めなければならない。

2 市長は、前項の通報を受けた場合において必要があると認めたときは、自動車が放置されている土地の所有者等又は関係機関にその内容を通報する等適切な措置を講ずるものとする。

(調査)

第8条 市長は、市が所有し、又は管理する土地(以下「市管理地等」という。)に放置自動車があるときは、当該放置自動車の状況、所有者等その他必要な事項を調査することができる。

2 市長は、前項の規定により放置自動車を調査する場合において、次の各号のいずれにも該当するときは、当該自動車の施錠を解錠し、その目的を達成するため必要な範囲内で、車内の調査をすることができる。

(1) 道路運送車両法第11条の規定により取り付けられた自動車登録番号標が滅失していること。

(2) 放置自動車の外部からの調査で所有者等が判明しないこと。

3 前2項に規定する調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

(警告)

第9条 市長は、前条の調査を行ったときは、当該放置自動車の所有者等に適正な処理を促すため、当該放置自動車に警告書をはり付けることができる。

(移動及び保管)

第10条 市長は、前条の規定により警告書をはり付けた日から規則で定める期間を経過した日以後引き続き当該放置自動車が置かれている場合において、生活環境の保全上の著しく支障が生じるおそれがあると認められるときは、自ら指定する場所に当該放置自動車を移動し、保管することができる。

2 市長は、前項の規定により放置自動車を移動し、保管した場合は、当該放置自動車が置かれていた場所を管轄する警察署にその旨を通知するものとする。

3 市長は、第1項の規定により放置自動車を移動し、保管した場合は、当該放置自動車の所有者等に対し、規則で定めるところにより、その旨を通知しなければならない。ただし、当該放置自動車の所有者等が判明しない場合(所有者等の住所又は居住が判明しない場合も含む。以下同じ)は、規則で定めるところにより、その旨を公示するものとする。

(撤去通知)

第11条 市長は、第9条の規定により警告書をはり付けた放置自動車のうち前条第1項の規定による保管をしていないものについて、その所有者等が判明したときは、当該所有者等に対し、期限を定めて、当該放置自動車を撤去するよう通知するものとする。

(撤去勧告)

第12条 市長は、第8条の規定による調査の結果、放置自動車の所有者等が判明したときは、当該所有者等に対し、その放置自動車の撤去その他必要な措置を講ずることを勧告することができる。

(撤去命令)

第13条 市長は、前条の規定による勧告を受けた者が、当該勧告に従わないときは、期限を定めて当該勧告に従うことを命じることができる。

(廃物認定)

第14条 市長は、第8条の規定により調査を行ったにもかかわらず、放置自動車の所有者が判明しない場合において、当該放置自動車が次の各号のいずれにも該当するときは、当該放置自動車を廃物と認定することができる。

(1) 道路運送車両法第11条の規定により取り付けられた自動車登録番号標が滅失していること。

(2) 第9条の規定により警告書はり付けた日の翌日から1月以上経過していること。

(3) 自動車の走行に必要な装置の主要な部分が破損し、若しくは腐食し、又は失われていること。

2 市長は、前項の規定により、放置自動車が廃物であるかどうか判断することが困難なときは、必要に応じ三重県知事に対し意見を求めることができる。

3 市長は、第1項の規定により放置自動車を廃物として認定するときは、あらかじめ、規則で定めるところにより、その旨を告示するものとする。

(処分)

第15条 市長は、前条第1項の規定により放置自動車を廃物と認定したときは、当該放置自動車の処分を行うことができる。

2 市長は、前条第1項の規定により廃物として認定することが困難な放置自動車の所有者等が判明しない場合において、規則で定めるところにより、次に掲げる事項を告示するものとする。

(1) 警告書をはり付けた日

(2) 放置されている場所(第10条第1項の規定により保管している場合にあっては、放置されていた場所及び保管している場所)

(3) 車名、塗色又は自動車登録番号

(4) 告示後の取扱い

(5) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

3 市長は、前項の規定により告示をした日から3か月を経過した日以後において、当該放置自動車を処分することができる。

(費用の請求)

第16条 市長は、第10条第1項の規定により放置自動車を移動し、保管した場合又は前条の規定による処分を行った場合において、当該放置自動車の所有者等が判明したときは、当該所有者等に対し、その移動、保管及び処分に要した費用を請求することができる。

(国等との協力等)

第17条 市長は、放置自動車の撤去等の推進を図るため、国及び県(以下この条において「国等」という。)と密接に連絡し、必要があると認めるときは、国等に協力を求めることができる。

2 市長は、国等管理地等において、放置されている自動車により生活環境の保全上の著しい支障が生じるおそれがあると認めるときは、国等に対し当該自動車の撤去等必要な措置を講ずることを求めることができる。

(委任)

第18条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第19条 第13条の規定による命令に従わなかった者は、20万円以下の罰金に処する。

(両罰規定)

第20条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年12月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の員弁町放置自動車の発生の防止及び適正処理に関する条例(平成14年員弁町条例第3号)(以下「合併前の条例」という。)の規定に基づきなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成21年3月25日条例第15号)

この条例は、公布の日から施行する。

いなべ市放置自動車の発生の防止及び適正処理に関する条例

平成15年12月1日 条例第107号

(平成21年3月25日施行)