いなべ市|情報誌「Link」2017年1月号(vol.157)
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 日本では事業者の後継者不足が問題となっており、いなべ市商工会員の事業者でも後継者不足が多くみられます。市商工会員数の推移をみても年々減少しており、退会理由のほとんどが後継者不足いわゆる事業の廃業です。また、若者は進学や就職を機に都市部に出ていく傾向にあり、このような傾向が後継者不足の要因となっているように思います。 私自身も事業を営んでおりますが、息子は市外に出ており、後継者がいないという状況です。その分、このような社会の中、伝統技術を継技術を未来へつなぐためにProle三輪 秀孝(みわ ひでたか)1946年生まれ。いなべ市出身、在住。日本大学卒業後、東京で広告代理店に入社。24歳の時、家業を継ぐためいなべ市へUターンした。いなべ市商工会会長。ミカワ産業㈱代表取締役。 いなべ市商工会  72-3131今回、取材した皆さんは現場で仕事する若き職人。失敗を恐れない不屈の心や常に成長を続けようとする探求心、皆、現状に満足しない職人の精神があふれていました。市内には、他にもたくさんの若き職人たちがいます。身近にある何気ないモノに、若き職人が継承しようとする伝統技術が潜んでいるかもしれません。この機に、伝統技術に目を向け、      「いなべの匠」が持つ技術に魅了されてみては。Interview承したり家業を継いだりしようとする若者は非常に立派だと感じ、また、うらやましく思います。 市商工会では事業者向けに多数のセミナーを開催しています。将来の事業継承を見据えた将来設計のお手伝いをするセミナーや経営に関するセミナーなど、市内事業者へのバックアップを行っていますので、ぜひご参加ください。市の商工業のさらなる発展および伝統技術や事業を未来へ継承していくため、今後とも皆さまのご協力をお願いします。八咫烏(ヤタガラス)いなべ市長 日沖 靖 「いなべ」という名は天平の昔、この地を治めていた物部氏系の豪族「猪名部氏」に由来します。猪名部氏は優れた木工建築技術を持った集団で、猪名部百世(ももよ)は東大寺大仏殿の建立で棟梁も務めたと続日本紀に記されています。 また、最近では藤原町市場の長野政次さんが国の「現代の名工」に選ばれ表彰されました。さらに、この地には自動車や航空機など最先端の技術者が集い、「いなべには物づくりの神様が宿る」とも言われています。 さて、今年は酉(とり)年です。員弁町楚原・御薗の天白祭で華やかな山車を操るのは八咫烏(ヤタガラス)のハッピをまとった若者たち。3本足のヤタガラスは日本神話の中で、神武天皇を熊野から大和へ道案内をしたとされ、導きの神として信仰されています。ヤタガラスに導かれたいなべの皆さんが幸多い年となりますことを心よりお祈り申し上げます。市長コラム▲天白祭でまとうヤタガラスのハッピ72017.1 Link

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