いなべ市|情報誌「Link」2017年1月号(vol.157)
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職人紹介ふじただいさん1981年いなべ市生まれ。いなべ市在住。㈱ふじた大工匠(藤原町山口)代表取締役。会社名は自身の名前である「藤田大」と細工・工作をする人という意味を持つ「工匠」から命名。藤田 大さん 「小さい頃、おじいさんの背中から見ていた目線や木の匂いが忘れられない」と話すのは、大工歴20年目を迎える藤田大さん(35歳)です。藤田さんは物心ついた時から、大工だった祖父の姿を見て育ち、大工という職業に憧れていました。 祖父が大工だったことから、職人の厳しさを知っていた藤田さんは「大工職人となるため、一刻も早く修行を始めたい」という思いから、16歳の時、高校を中退し大工職人への道を歩み始めました。 建設会社に就職し、大工のイロハを学んだ藤田さんは、30歳の時、「生まれ育ったまちに貢献したい」という思いから、いなべ市で独立することを決意しました。藤田大ふじた大工匠築、リフォームや古民家再生など、幅広い業務をこなします。そんな藤田さんが経営するふじた大工匠では「地域の気候に合った家が造れるよう木材はすべて国産を使用。釘やボルトを一切使わない木組みという伝統工法を採用する」という方針。お客様のニーズに応えるため妥協を許しません。 「大工は人の財産を触らせてもらう仕事。一生の買い物に携わることでもあり、お客様の要望には一つでも多く応えたい。夏冬ともに快適に過ごせる木組みという昔ながらの工法を一人でも多くの人に知ってもらい、地域に恩返しをしていきたい」と信念を持つ藤田さん。 藤田さんは伝統工法を後世に受け継ぐため、祖父に少しでも近づけるよう未来に向かって全力を注ぎます。祖父の技術を追いかける藤原の若き大工職人藤田さんが使う大工工具カンナで材木の面を滑らかにする建築中の家を確認する藤田さん 独立して6年目を迎える藤田さんは市内を中心に、木造建造物の設計から建62017.1 Link
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