いなべ市|情報誌「Link」2017年1月号(vol.157)
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先代から伝統を継承する四代目石材加工職人職人紹介みずたにしんじさん1987年いなべ市生まれ。いなべ市在住。㈲石慶(大安町石榑南)勤務。会社名は曽祖父の名前である「慶太郎」の「慶」をとって石慶。石慶四代目として日々精進している。水谷真二さん 竜ヶ岳の麓でモノを削る音が聞こえてくる町工場があります。ここで、ものづくりを生業にしているのは石材加工職人歴10年の水谷真二さん(29歳)です。水谷さんは創業100年を迎える石慶三代目水谷英雄社長の次男として生まれました。現在では、墓石の字彫りや石材の研磨などを行う石材加工職人として日々、腕を磨いています。父親のノウハウはもちろん、地元の先輩方の技術や技巧など「吸収できる部分は吸収する」と力をこめる水谷さん。また、彫刻技術を鍛錬するため、金太郎や猫などの石材彫刻品も造ります。 水谷さんは職人の傍ら消防団に所属し、地域活動にも積極的に参加しています。「地域の 人と 交流することが何よりの楽しみ」と郷土愛があふれます。 そんな水谷さんは仕事に対する思いをこう語ります。「同じ石でも職人の技法によって、まったく異なった表情になる。職人によって技法はさまざまなので、その分こだわりを持って仕事ができる。四代目として石慶の伝統技術に誇りを持った仕事をしていきたい」 まちの職人として頼られる存在になれるよう持ち前の地元想いを糧に、水谷さんは成長を続けます。水谷真二石慶とに気づき、使命感に駆られた水谷さんは約100年続く家業を継ぐことを決意しました。 いなべの石材加工技術を絶やさぬよう、水谷さんが造る石材彫刻作品工場の機材を使い、墓石の字彫りを行う水谷さん 小さい頃から「石」が身近にあり、親がものを造る姿に憧れていたと水谷さんは話します。18歳の時、父親と地域との交友関係を見て、地元にたくさんのお客様がいるこ52017.1 Link
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