いなべ市|情報誌「Link」2016年1月号(vol.145)
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 い~なべはお子さんから、家族みんなや友達が集まって、「この豆腐は、……さんが作ったのよ」「……町のネギは、こんなにおいしいんや」など、会話が膨らみます。 そして最後のお楽しみは、そば!「シメのそばがこんなに鍋に合うなんて!」とみんなが驚くこと間違いなし。 これからますます寒い日々が続きます。 この寒さを幸せに変えてくれるいなべのご当地グルメ、い~なべを今夜、いかがですか? いなべ市が誕生して13年目の新春を迎えました。この間、市民の皆さんと職員が一体となってご尽力いただいたお蔭で、数多くの県一位、全国一位の事業が生まれています。次の課題は地方創生、大都市から地方に人の流れを変えることが求められています。いなべの自然や風土、農や食に磨きをかけ、新たな魅力を発信し、いなべに賑わいを創ります。交流人口を定住人口につなげ、住む人がこの地に誇りと愛着を持ち、安心して暮らせるまちづくりを進めます。 ところで、もみじ祭りで有名な藤原の聖宝寺に「サルの恩返し」というお話が言い伝えられています。平安の昔、一人の旅のお坊さんがこの地を通りかかったところ、一匹のサルが罠にかかりキーキー鳴いていました。かわいそうに思ったお坊さんはそのサルを助けて逃してやりました。さらに、お坊さんが歩いていくと、今度は村人がしくしく泣いていました。悪い疫病が流行り、村人が一人、また一人と亡くなっていくと悲しそうに村人は話してくれました。次の日の朝から、お坊さんは小高い丘に登り、天に向かって「どうか村人の病が治りますように」とお祈りをしました。お祈りを始めて3日目の夜、山の彼方から紫色の雲に乗った観音様が現れ、「ここより先に大きな滝がある、そのそばに寺を建て観音様をまつるがよい。そうすれば村人の病は治るであろう」と言い残し、山の彼方に去っていきました。お坊さんは観音様の言われる通り、滝のそばに寺を造り始めました。それを見ていたいつかのおサルさんは、助けてもらった恩返しにと仲間を連れてやって来て、お寺造りに励みました。やがて、村人たちも手伝いに集まって来て、お坊さんとおサルさんと村人が「力と心を合わせ」立派な観音堂ができました。それからというもの、村人の病気もすっかりなくなり、村に平和が戻りました。この観音堂が藤原の聖宝寺、このお坊さんが伝教大師(最澄)と伝えられています。 今年は申(サル)年。サルは恩返しに、村人たちと力を合わせ、心を一つにしてお寺の建設に尽くしました。誰しもが胸を張って誇れる「いなべ市」の建設に全力で取り組む所存です。引き続き、ご理解ご協力を宜しくお願い申し上げます。▲鳴谷神社の狛猿(こまざる)サルの恩返しいなべ市長 日沖 靖市長コラム「い~なべ」で家族だんらん72016.1 Link

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