いなべ市|情報誌「Link」2015年9月号(vol.141)
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※発達障がいって? 生まれつき脳の働き方の個性が強く、“物事のとらえ方”や “行動の仕方”に違いが生じ、日常生活で困難な場面が起きやすいことがわかっています。しつけや育て方の問題ではありません。「この子の得意なこと、苦手なことは何かな?」を周囲の大人が理解し、その子が困らないような関わり方をすることで、その子らしく穏やかに生活することができます。あなたらしく きみらしく特集1発達支援課 臨床心理士 植村涼子平成20年度より、いなべ市の発達支援事業に携わる。自らも二児の母として、日々子育てに奮闘している 人は誰でも個性や価値観を持って生きています。発達障がい※のお子さんも、もちろん、すばらしい個性や価値観を持ち、同じ世界を生きているのです。でも時々、彼らの豊かな世界を理解するのに時間が必要だったり、やりとりする中で工夫が必要だったりするときがあります。 私は臨床心理士として、お子さんたちの行動の背景にある思いや気持ちを、まわりの人に伝えられるような存在になりたいと思っています。そして、一人一人が尊重し合い、誰もが生きやすい世界を広げていくことが必要だと考えています。 普段は、お子さんへ発達検査をしたり、保護者からのご相談をお受けしています。そして検査結果やご相談の内容をもとに、より良い関わり方を一緒に考えさせてもらっています。 「どうしてこんなことをするの?」「この行動にはどういう意味があるのかな?」少しでも疑問に思ったり、不安に感じることがあれば、いつでもご相談ください。一緒に豊かな世界を理解していきましょう。(※下記参照)ハピネスファイルでつなぐ想い いなべ市では、支援が必要な子どものライフステージが進学などで変わっても、支援を続けやすいように成長の記録を一冊のファイルにまとめています。新しく、学校や医療機関で相談する場合にも経過を共有でき、適切な支援を行うことができます。大安庁舎の窓口で配布している他、市のホームページでも様式をダウンロードできます。 「みんなちがって みんないい」。詩人・金子みすゞさんの言葉です。得意なこと・苦手なこと、それは人それぞれ違います。今回の特集は「あなたらしく きみらしく」。 どの子も個性を活かし、健やかに成長するためのヒントを少しご紹介します。子育て中のすべての方にとって、少しでもお役に立てたら嬉しいです。★★≪個性ととらえて≫22015.9 Link
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