いなべ市|情報誌「Link」2015年5月号(vol.137)
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92015.5 Linkの新校舎での授業開始を目標に計画を進めます。 建築後20年以上経過し屋上防水や内装、外装が老朽化した小中学校の大規模改修を計画的に実施します。平成27年度は治田小学校と員弁中学校の改修工事を、国庫補助金を活用して実施します。 また、環境省の再生可能エネルギーなど導入推進基金を活用して三里小学校の体育館の屋根に太陽光発電パネル、そして蓄電装置を設置するとともに、施設内の電気設備を更新します。これにより災害時の避難施設として必要な電力が確保できます。5-5 <いなべ学び舎事業> 放課後、小学校の教室を利用して教育環境に課題があり支援を必要とする児童を対象にアドバイザーによる学習支援を行います。外国籍家庭や生活困窮家庭、ひとり親家庭の児童は精神的、経済的に不安定な状況におかれることがあり、社会の支援が必要です。放課後に支援を行うことで学習習慣を身に付け、基礎的な学力の向上につなげます。 また、特に課題のある児童の家庭にはアドバイザーを派遣して、訪問学習による支援も行います。これらの事業は、平成27年度から阿下喜小学校をモデル校として外国籍の児童を中心に取組を始めます。5-6 <読書活動の推進> 画像メディアの発達や子どもの生活環境の変化などから子どもの「読書離れ」が進んでいます。図書館コーディネーターと学校司書教諭が連携して小中学校の読書活動推進事業に取組みます。平成23年度から学校図書システムの計画的な整備を進め、26年度に全小中学校が完了しました。システム化により蔵書の管理が容易になり、LANシステムを利用して学校間での相互利用も可能になりました。システムに対応した図書の適正な配置や展示は児童や生徒にとって便利で親しみやすい読書環境につながります。魅力ある本の紹介や読書イベント、授業での学校図書館の活用、家庭での読書啓発など、あらゆる機会を利用して読書活動を推進します。5-7 <桐林館の復元> 昭和11年に建築された旧阿下喜小学校「桐林館」が、昨年10月に国の登録有形文化財に指定されました。昭和初期のモダンな建築様式の小学校が歴史的価値のある建造物として評価されました。阿下喜の街の景色に深みをもたらすとともに、歴史の街を印象づける遺産となりました。館内は展示室として利用してきましたが、展示品の劣化が進んでいるため、展示品やショーケースを撤去して、専門家の指導の下で教室、校長室、廊下を従前の姿に復元します。内外ともに古(いにしえ)の面影を保つ貴重な歴史的財産として守り活かします。5-8 <社会教育施設のリニューアル> 市民の文化芸術の拠点として利用されている北勢市民会館のリニューアル工事を行います。建築後25年が経過し、老朽化が進み改修工事が必要です。平成27年度内に工事を終え、新たな装いでスタートします。また、藤原文化センターの改修工事の設計に取り掛かります。1階部分を全て自然科学館として利用し、展示・収蔵スペースをこれまでの倍近く確保します。2階部分はこれまでどおりホールや会議室として利用いただけます。員弁運動公園体育館は平成26年度から修繕工事を進めてきましたが、27年度に完了します。 現在、社会教育施設の改修工事は合併特例債を財源に進めています。しかし、活用できる限度額と期間が迫っているため、まもなく維持修繕は市の単独費用で進めることになります。老朽化を迎えている社会教育施設の維持には多額の費用が必要となり、すべての施設の存続は難しいと考えます。今後国の登録有形文化財に指定された桐林館◆ 平成27年度 ◆ 施政方針 撮影協力:遊・友・YOUチャイルド

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