○いなべ市環境保全条例

平成15年12月1日

条例第105号

(目的)

第1条 この条例は、本市において事業活動を行う者に対し、関係法令等に定めるもののほか、その事業活動に関し、その適正な事業活動を確保し、もって本市の生活環境及び自然環境の保全に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 生活環境 人の生活に関する環境をいい、人の生活に密接な関係のある財産並びに動植物及びその生育環境を含むものをいう。

(2) 自然環境 自然の生態系を構成する土地、大気、水及び動植物をいう。

(3) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(4) 公害 環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の低質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の採掘のため土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。

(事業者の責務)

第3条 事業者は、いなべ市環境基本条例(平成15年いなべ市条例第104号)第3条に定める基本理念に基づき、その事業活動に伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄物等の処理その他の公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するために必要な措置を講じなければならない。

2 事業活動に係る製品その他の物が廃棄物になった場合に、その適正な処理ができるよう必要な措置を講じなければならない。

3 事業活動に係る製品その他が使用され、又は廃棄されることによる環境への負荷の低減に資するよう努めなければならない。

4 前3項に定めるもののほか、事業活動に伴う環境への負荷の低減その他環境保全に自ら最大の努力をするとともに、市その他の行政機関が実施する環境の保全に関する施策に協力しなければならない。

5 事業者は、市長と環境の保全に関する協定を締結するように努めなければならない。

(環境保全に係る届出)

第4条 次の各号に定める事業活動を行おうとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ市長に届け出なければならない。

(1) 規則で別に定める公害を発生する施設の新設又は増設

(2) 規則で別に定める産業廃棄物の処理施設の設置

(3) レジャー等の施設の設置

(4) 3,000平方メートル以上の山林の伐採

(5) 1,000平方メートル以上の土石及び砂利採取

(6) 延べ床面積が500平方メートルを超える建物の建築

(7) 前各号に掲げるもの以外で市長が特に必要と認める事業活動

2 前項の規定による届出は、法令に基づく許可等の申請又は届出をする日の60日前までに提出しなければならない。ただし、法令に基づく許可等の申請又は届出を要しない行為にあっては、当該行為に着手しようとする日の60日前までに提出しなければならない。

(地位の承継)

第5条 前条の届出者が当該届出に係る事業等を譲り渡そうとするときは、譲り受けようとする者と共同して、規則で定めるところにより、あらかじめ市長に届け出なければならない。

(変更等の届出)

第6条 第4条及び前条の届出者は、当該届出に係る事業等の計画又は届出者の名称等を変更しようとするときは、規則で定めるところにより、あらかじめ市長に届け出なければならない。

(事業等の廃止)

第7条 前3条の規定により届出をした者は、事業等を中止又は廃止しようとするときは、規則で定めるところにより、あらかじめ市長に届け出なければならない。

(環境保全の届出の受理等)

第8条 市長は、第4条及び第6条の届出があった場合において、当該事業活動が本市における生活環境、自然環境に関し重要事項であるときは、いなべ市環境審議会の意見を聴かなければならない。

(指導、勧告及び命令)

第9条 市長は、生活環境及び自然環境の保全のため必要があると認めるときは、第4条の規定による届出をした者(以下「事業届出者」という。)に対して、必要な措置をとるべきことを指導し、又は勧告することができる。

2 市長は、事業届出者及び前項に規定する指導又は勧告に従わない者に対して、当該事業活動の計画の中止、計画の変更、原状の回復等、生活環境及び自然環境の保全に必要な措置を講ずることを命じることができる。

(協定の締結)

第10条 第3条第1項から第3項までに該当する事業届出者は、事業の適正な施行を確保するため、市と環境の保全に関する協定を締結するものとする。

2 事業届出者は、市長から環境の保全に関する協定の締結を求められたときは、誠意をもってこれに応じなければならない。

(立入調査)

第11条 市長は、生活環境及び自然環境の保全のため必要があると認めるときは、この条例の施行に必要な限度において、市長が指定する者が現場に立ち入り、必要な調査をさせることができる。

2 事業者は、市の立入調査の通知があったとき、正当な理由がない限り拒むことはできない。

(報告)

第12条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、事業届出者が環境に支障を生じさせるおそれのある場合は、必要な事項を報告させることができる。

2 市長は、立入調査の結果及びその対策又は生活環境、自然環境に関する調査研究若しくは事故があった場合は、調査の途中であっても要請に応じ速やかに報告しなければならない。

(広域環境保護の相互協力)

第13条 市長は、広域環境保護のため必要があると認めたときは、関係地方公共団体に協力を要請するものとし、関係地方公共団体等から市長に対して、当該協力の要請があったときは、これに応ずるものとする。

(委任)

第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関して必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成15年12月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の北勢町環境保全条例(平成11年北勢町条例第9号)又は藤原町環境保全条例(平成10年藤原町条例第15号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

いなべ市環境保全条例

平成15年12月1日 条例第105号

(平成15年12月1日施行)