いなべ市|平成25年度 施政方針
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度末の全会計の債務残高を389億円と前年度比約1%の増加に抑えることができました。また、全会計の基金残高も約150億円を見込み、合併当初の2.5倍と大幅に改善し、将来に備えた財政運営を着実に進めています。1 命と暮らしを守る道 1-1 奇跡への軌跡(みちのり) 東日本大震災で岩手県釜石市の沿岸部にある小中学校9校の児童生徒約1500人が、それぞれの素早い判断と避難で巨大津波を生き抜いた“釜石の奇跡”。防災教育に地道に取り組んだ結果として高く評価されています。いなべ市においても、粘り強く防災啓発や訓練に取り組み、災害から身を守る力を蓄えます。 災害時にお年寄りや障がい者への情報伝達や地域ぐるみで避難を支援する「災害時要援護者避難支援制度」。昨年、全ての自治会向けに説明会を開き、既に16自治会で支援をする方とされる方の台帳が作成されています。今年度も引き続き取組を進めるとともに、地域ぐるみで防災活動を行う自主防災組織の育成を図ります。また、昨年度は初めて避難所開設実施訓練を福祉、保健、水道、防災、教育関係部局が連携し実施しました。今年度は新たに障がい者の避難を想定した訓練も、障がい者施設の協力のもとに実施します。1-2 大空を飛ばして命をつなぐ 災害拠点病院であるいなべ総合病院の隣にヘリポートを整備します。昨年から三重県においてドクターヘリの運行が開始されました。医師や看護師が搭乗し、三重大学附属病院まで大空を飛ばし約15分。重篤な外傷、脳卒中、心筋梗塞など一刻を争う治療に大きな効果を発揮すると期待します。 また、昨年度から進めているFMラジオの電波を利用した災害時緊急放送システムは、8月の放送開始を目指し整備を進めます。通常の放送は、いなべ市文化協会に委託し、災害などの緊急時には市が割り込み緊急放送を行います。周波数は83.0MHz。市販のFMラジオで聞くことができ、通常は音楽や地域の話題を、災害時には“命をつなぐ声”を飛ばします。1-3 命を守る耐震シェルター 地震が起きて、住宅が倒壊しても居住者の身を守る耐震シェルター。朝5:46に発生した阪神淡路大震災では就寝中に家屋が倒壊して多くの方が亡くなったことから、寝室などに簡単に設置でき、命を守る対策として注目を浴びています。いなべ市では、高齢者のみの世帯、又は身体に障がいのある方と同居している世帯を対象に、耐震シェルター設置費用の一部を助成します。1-4 安全で安心な美味しい水 いなべの美味しい水を市民の皆さんに、何時でも何処でも安定してお届けするために、網の目のように張り巡らされた配水管の敷設延長は600㎞に達します。老朽化に伴う漏水や耐用年数の経過した配水管を、耐震性に優れた管路に計画的に更新しています。今年度は北勢町田辺地内と、大安町片樋地内で工事を行う予定です。また、ポンプなどの機械や計測監視用の計器の更新も進めるとともに、安定給水の基盤となる水源地を新たに青川右岸の麻生田地区に建設し、安全で安心の美味しい水の供給に努めます。 また、表流水を主な水源とする簡易水道は、水質の不安定さや、火災発生時の水量の確保が課題です。加えて、それぞれに水源やろ過施設などを有していることから維持経費も高くなります。このため、南中津原、川原、北部、小原一色の4つの簡易水道を上水道に統合し、水源の安定化を図ります。昨年度は小原一色で工事が完了し、今年度からは北部簡易水道(二之瀬、田辺地区)で工事を開始します。1-5 汚水処理の効率化 農村地域において一定の集落単位で汚水を集め処理をする農業集落排水施設は、十社、山郷、立田、中里地区に12箇所設置され、生活環境の向上に大きく貢献してきました。これらの施設は整備から10年以上が経過し、機器などが次々と更新時期を迎えています。また、施設の維持管理経費は、スケールメリットを活かせないことから、公共下水道と比べ割高となっています。このような状況から、公共下水道区域に隣接する貝野川右岸(十社地区)、東貝野(十社地区)、中津原(山郷地区)、中里歳出予算地域で進められている自主防災活動地域で進められている自主防災活動地域で進められている自主防災活動簡易水道施設(北勢町地内)簡易水道施設(北勢町地内)簡易水道施設(北勢町地内)ドクターヘリの飛行訓練ドクターヘリの飛行訓練ドクターヘリの飛行訓練

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